中途採用実態調査から見る中高年に必要なスキル
40歳を過ぎ転職を考えたとき、自身の年齢が非常にネックになってしまうように感じます。しかし、本当に年齢はネックなのでしょうか?少々前になりますが、人材サービス産業協議会が2013年11月に出した「中高年ホワイトカラーの中途採用実態調査」から、実際中高年に求められているスキルはどのようなものか、みてみたいと思います。
データを見ると3年以内に40歳から55歳までの人を中途採用した企業は30%以上にのぼることがわかります。また、40歳から55歳までの人を10名以上採用した企業は、企業規模が大きくなるほど増加し、1000名以上規模の会社にいたっては、51.7%が10名以上の採用を行っています。
門戸が広いとはいえないまでも、“年齢がネックになる“とは一概には言えないことがわかりました。
中高年社員を中途採用したい理由としては「その人が優秀であれば、年齢は関係ないから」「豊富な経験を必要とする仕事だから」が50%を超えています。一方で、中高年社員を中途採用したくない理由としては、「給与が高いから」37.6%、「新しい仕事を覚えるのに時間がかかるから」27%となっています。
転職を成功させるためには、給与・仕事、両面での柔軟性のアピールが必要になってくるようです。
実際に採用する際に重視することは「人柄」が65%。つづく「専門職種の知識や経験」58.7%より高い割合となっています。また採用時に決め手となったものをみると「専門職種の知識や経験」43.6%、「業界での知識や経験」42.1%と知識や経験が重視される結果となりましたが、もっと評価しておいたほうがよかったこととなると「人柄」25.4%、「専門性以外の職務遂行能力」23.7%が1位と2位を占めています。
中高年の転職では「知識」「スキル」がかなり重要視されることがわかりますが、知識や経験だけが評価されるわけではないようです。選考に挑む際は経験とは別の力として「人柄」「職務遂行能力」をアピールすることで、道が開けるといえそうです。
(ライター カトウヒロコ)