日本だけが違う!日本人が「職場に求めるもの」
多くの調査をみても「仕事をするうえで大切だと思うもの」の上位に君臨し続ける「給与」。人材獲得に苦しみつつつも、なかなか給与をあげられず困っている小売、外食、サービス業界にとっては、なんとも辛い調査結果です。
しかし、ここにちょっと興味深いデータがあります。リクルートホールディングスが2013年に行った「Global Career Survey」。アジア8カ国の20代〜30代の入・転職者への実態調査で、日本だけが他国と大きく異なる結果を出した項目がありました。それが「仕事をするうえで大切だと思うもの」です。
中国、韓国、インド、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムの7カ国が「仕事をするうえで大切だと思うもの」の第1位に「高い賃金、充実した福利厚生」をあげたのに対し、日本だけが他国では2位にもならなかった「良好な職場の人間関係」を最も重視するものにあげています。
たしかにわたしのまわりの転職者をみると、給与の不満から転職を決意した場合で、転職先選びの重要ポイントになるのは、働きやすいかどうか?の「職場の雰囲気」という人がほとんどです。
転職先を探す際に、希望給与から検索する人が多いことは事実でしょう。しかし、いざ転職先を決める段では日本人が重視するのは働く環境なのです。
採用難である小売、外食、サービスでも、職場の人間関係の良さを積極的にアピールすることが、人材獲得の近道となるといえそうです。
(ライター カトウヒロコ)