AI時代に求められる人材とは
最近、ニュースなどでたびたび目にするAI。まだまだ未来の出来事で、自分の仕事には無関係と思われている方も多いかもしれません。とはいえ、すでに身近な飲食店などでもAIを活用する企業が出てきています。AIとはどのようなものなのでしょうか。AIの活用が広がりつつある社会において、求められるスキルは変わっていくのでしょうか。
まだ厳密な定義はないということですが、AIとは人工知能のこと。ルールを理解し判断ができる、データを元により良い判断ができるなど、さまざまなレベルのAIがあります。大まかに言えば、経験や知識から学習する能力が備わっているもののことです。
身近なところでは、Googleの音声検索やiPhoneなどに搭載されているSiriがそれにあたります。将棋AI、受験AI「東ロボくん」などについてニュースで聞かれたことがある方も多いでしょう。
実際の企業での活用も広がっています。SoftBankのペッパーくんや、人の顔の表情からお勧め本を紹介してくれるブックファーストのAI書店員「ミームさん」などはご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。インプットされたデータから、さらに人の表情などのデータを加味し、個々人に最適な情報を提供する機能があるということです。
今後ますます増えるであろうと思われる利用方法としては、ローソンで実用化検討が始まった、AIでの出店判断が良い例となるかもしれません。人口や交通量などの商圏データ、類似店舗の売上実績などの情報を元に、新規店舗の売上高をAIが予測し出店の可否を判断するというもの。ビッグデータとAIを活用した経営改善提案などが、今後一般的になってきそうです。
シフト管理や新人研修などで、AIを活用するサービスも出始めています。これらのサービスをうまく利用すれば、手間がかかるシフト管理、研修、データの整理などの大きな助けとなり、人材不足解消の一助になると考えられています。人材難で困っている飲食店や流通、サービス、小売などでは、今後さらなる導入が見込まれます。
AIはロボットではなく、あくまでも“知能”です。AIが勝手に動いて何かをしてくれるというわけでないので、現段階では活用する人間が必要となります。今後はAIの積極的な活用を考え、企業のさまざまな課題解決の可能性を模索できる人材が、求められるようになるに違いありません。
(ライター カトウヒロコ)