転職回数が気になる…ジョブホッパーの面接見極めポイント
雇用市場の流動性が低い日本では転職回数が多いことがマイナスに捉えられがちです。採用をする立場になると、他の要素に問題がなくとも転職回数が気になって躊躇することもあるのではないでしょうか。そこで、面接でどういった点を見極めていけばいいのかについて考えていきたいと思います。
パーソル総合研究所「働く1万人成長実態調査2017」の転職と個人の成長についての関係性に関する調査をみてみると、「転職によって成長した」と実感した人は2回転職経験者が最も高く、転職回数が増えることに減少することがわかりました。転職が成長を妨げるわけではありませんが、成長実感を促進するとは言えないことがわかります。
転職理由についてみてみると、転職回数が多いほど数値が高くなる理由として「給与に不満がある」「尊敬できる人がいない」「社員を育てる環境がない」「会社の評価方法に不満がある」と不満要因が多くなっています。一方、転職回数が少ないほど数値が高くなる理由としては「ほかにやりたい仕事がある」「専門知識・技術を習得したい」と前向きな要因が多く見られます。
転職回数が多い人が何に対して成長を実感できたかについてみてみると、「責任のある役割を与えられた」「仕事にやりがい・意義を感じることができた」「大きな失敗を乗り越えることができた」「ゼロから仕事を立ち上げる経験ができた」というような理由が挙げられています。
転職回数が少ない人が成長したと感じた理由の「職場外で学習できた」「社内で研修や教育を受けた」と比較すると、複数の転職を経ることでダイナミックな職務経験を持つ人が少なくないといえそうです。
つまり、転職回数の多い人との面接の際は「転職の動機は何なのか?」「転職で成長できるような体験をしっかりしているか?」について見極めることが大事なポイントとなってきそうです。
人生100年時代と言われる昨今、最後まで一つの会社で人生を全うする人は稀有な存在になってくるでしょう。ジョブホッパーだという理由だけで敬遠して、良い人材を採用するチャンスを逃さないようにしたいものです。
(ライター カトウヒロコ)
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