中高年採用時に注目すべきは「専門性」プラス「ポータブルスキル」
「即戦力を採用したい」場合、できるだけ早く採用することを考えると、ついつい同業種・同職種経験者か?に重点をおいた採用をしてしまいがちです。
しかし、同業種・同職種経験者採用だけが本当に正解なのでしょうか?
J HR「中高年ホワイトカラーの中途採用実態調査2013年」の「転職後に活躍した人の割合に関する調査」を見てみると、
同業種・同職種への転職48.6%
異業種・同職種49.4%
同業種・異職種51.5%
異業種・異職種47.7%
と業種・職種の変更による活躍状況に影響はあまり見られないことがわかりました。
一方、同調査では、「採用時にもっと評価しおけばよかったこと」1位に「人柄」、2位に「専門性以外の職務遂行能力」が上がっています。これは、採用時の決め手となった1位「専門職種の知識や経験」や2位「業界での知識や経験」を上回る結果となりました。
つまり、中高年の即戦力を求めるのであれば、業界や専門に関する知識や経験だけではなく、自社に合う人材かどうかについて見極めることも大切になってくるということです。
そのひとつの観点が、ポータブルスキルです。ポータブルスキルとは、“業種・職種を越えてどのような仕事や職場でも活用可能な汎用性の高いスキル”のことを指し、先の調査結果にありました「人柄」や「専門性以外の職務遂行能力」がそれにあたります。
同業種・同職種経験者という点だけに注目するのではなく、専門性とポータブルスキルに注目すると、“MUST”だと思っていた業界や職種による縛りが不要となることが多々あるのではないでしょうか。急がば回れ。即戦力がすぐに必要なときこそ、専門性とポータブルスキルをじっくり採用時にチェックしてみてはいかがでしょうか。
(ライター カトウヒロコ)