女性が活躍できる職場づくりのポイント
女性活躍推進法が施行されて数年経ちます。制度は整いつつありますが、「昇進したいと希望する女性が少ない」というような調査データもあり、本当に女性達はは働き続けたいのだろうか?という疑問が湧いてきます。
では実際はどうなのでしょう。トーマツ イノベーションの調査によれば、できるだけ長く働きたいと考えている女性が84.4%と男性の78.4%とより高い割合となっています。一方、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によれば、2017年時点で男性の平均勤続年数が約13年間なのに対して女性の平均勤続年数は約9年間と男性に比較して短くなっています(男女ともに短時間労働者は除く)。9年間というと大学を卒業してから働き始めたとして30台に突入する時期です。ちょうど結婚・出産で女性の労働力が少なくなるM字カーブとの時期と重なります。
仕事を続けたい意欲の強い女性ですが、30代になる頃に離職する人が多いのは結婚や出産といったライフイベントの影響がありそうです。せっかく経験を積んだ社員が離職してしまわないよう、子育てをしながら働き続けやすい職場を整えることが重要であると言えそうです。
さらに仕事において重要視するポイントを見てみると、男性が「見返り」重視なのに対し女性は「やりがい」に重きをおくそうです。マネージャーがそれぞれの適性にあった、やりがいの感じられる仕事を与えられれば女性は力強い戦力になるのではないでしょうか。
その他に女性が働き続けたい職場であると考えるときに、「女性に対しても平等に機会を与えられるかどうか」「責任をもって仕事に取組み、互いに助け合う職場かどうか」「残業を見直す雰囲気があるかどうか」という点がポイントとなる事もわかりました。
責任の増す昇進についても、理解者である上司の説得によってチャレンジする女性もいます。人手不足、人材不足の時勢、長くやりがいを持って働きたいと考える女性の定着は企業の事業にとっても重要なことです。女性が働き続けたいと思う職場環境、制度を整えることはその第一歩であるといえます。