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副業ブーム到来!知っておきたい企業と働き手の意識の違い

2018.11.26

副業ブーム到来!知っておきたい企業と働き手の意識の違い

副業ブーム到来!知っておきたい企業と働き手の意識の違い

政府は副業推進へと舵を切っています。2017年3月に発表した働き方改革実行計画の中には“副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、そして第2の人生の準備として有効である”という内容が含まれています。それを受け、厚生労働省では「モデル就業規則」の改訂を行い、原則副業・兼業OKとしました。では働く人々、企業は複業・副業をどのように捉えているのでしょうか。

政府、大手企業の団体である経団連、働き手それぞれの副業に関する考え方を見てみると、それぞれの向いている方向にズレがあるのがわかります。

・政府
柔軟かつ流動性の高い働き方のひとつとしてイノベーションを創出し、生産性を高めることができる

・経団連
社員の能力開発、人材開発といったポジティブな側面はあるものの、兼業による仕事のパフォーマンスの低下、情報漏洩のリスク、総労働時間の管理方法、社会保険料や雇用保険料の負担のあり方などの懸念が多い

・働き手
現状では目先の収入に関心のある人が多い。長期的にはスキルアップ、キャリアや人脈の拡大というメリットがあるとも考えている

副業を解禁している大手企業の考えは概ね政府の方針と一致しており、働き手の満足度を高め、本業にも資するものとして奨励している企業もあります。また、企業調査において副業・兼業を認めている会社は全体の18%程ですが、100~300人規模の企業では約26%と高く、人手の確保に悩む中小企業にとっては人材活用の戦略となり始めています。

多くの企業の経営課題として挙げられる「人材育成」の一環として副業を捉える見方もあります。違う組織での仕事の経験が、社員の成長のチャンスとなり、イノベーションの創出につながる場になるというのです。働き手が収入を増やすことだけを目的にすれば、長時間労働が問題化することでしょう。また、企業が管理の難しさを理由に副業を禁止していると、意欲的でチャレンジ志向の社員を失うことになるかもしれません。

今後、人材不足・人手不足が深刻になっていきます。企業側は、懸念があるからといって副業解禁を永遠にしない、というわけにはいかない時流です。企業にとっても、働き手にとってもメリットとなる部分に注目し、互いがWin-Winとなるよう運用することができるはずです。現状の認識をふまえ、共通のメリットを実現する「副業」を実現していくことが大切なのではないでしょうか。

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