「自分をプレゼン!パワーポイントで魅せる職務経歴書づくり」
転職時の最初の自己PRポイントである「職務経歴書」。A4用紙に自身の仕事上の経歴を淡々と書き連ねるのがスタンダードなスタイルですが、今回は一風変わった、パワーポイントで「魅せる」職務経歴書の作り方に付いてご紹介します。
パワーポイントを使った職務経歴書のメリットは、第一に採用担当者の目を引けることです。上手くやれば自分のセンスやスキルのアピールにつながります。
反面デメリットもあります。採用担当者の中には、パワーポイントの職務経歴書を見て「常識がない」と判断する人もいるかもしれません。また、パワーポイントにすることでかえって見づらくなるようなら辞めておくべきでしょう。ハッタリや背伸びは危険。やるならば、冒険はせずに自分の実力に見合ったモノにした方が無難です。
面接の現場でパワポプレゼン!
とはいえビジネススキルも同時にアピールできるパワポ職務経歴書…デメリットの対策方法をご提案します!採用担当者にまず一般的な形式の職務経歴書を提出し、面接の自己PR用の持ち込み資料としてパワーポイントの職務経歴書を作成するというやり方です。
短い時間で自己PRをする面接の場において、ツールを使用できることは言葉の制約から解き放たれる大きなアドバンテージになります。グラフや図を駆使すれば、短時間で効率的に伝えたいことを相手に理解して貰うことができるのです。時間配分や、要点をまとめた資料を用意しておけば、面接という場をコントロールすることにも繋がります。
採用面接でちょっとトリッキーなプレゼンテーションを成功させられる人は、「デキる」印象を相手にも与えます。その後トップセールスや役員になる人も。あくまで実力で何処までやれるかにかかっていますから、自信が無いなら高跳びにチャレンジするのは避けましょう。補助的な資料として提示するだけでも、充分効果は見込めます。
実践的なパワーポイント職務経歴資料活用法
■弱点をカバーしつつ、経験の「広さ」をアピールする資料
転職の経験が多いと、「長く続かない」などとネガティブに受け取られてしまうことが往々にしてあります。パワーポイントを用いればスライド一枚で疑念を払拭し、自己PRすることができるのです。
例えば過去の勤務先とその従業員人数や勤務年数をグラフにまとめます。すると、「勤務期間の長短によるキャリアバランス」、「国内から外資、大企業からベンチャーなどさまざまな現場を経験している」など転職者ならではの経験もアピールできるのです。従業員数や勤務年数といった切り口を挙げましたが、アピールする場合は以下の2点に着目してポイントを絞るといいでしょう。
・自分の弱点をカバーできるポイント
・自分の幅をアピールできるポイント
このケースでは「継続勤務への不信感を拭える材料」として勤務年数、そして「数多くの現場を経験しているというPRポイント」として勤務先の業務内容や従業員数という軸をチョイスしています。
■「網羅性」をアピールする資料
全体像を相手に伝える資料ではなく、一つの分野においての網羅性や職域の広さをアピールしたい場合にオススメなのがベン図です。
例えば、企画/実行/管理の3つの円を描き、それぞれの円の内部に自身が経験したことのあるポジションを記入します。すると、相手はひと目で「どんな役割を経験してきたのか」、「どのような役割が担えるのか」を知ることができます。ひとつひとつ時間のかかる説明をするよりも、ベン図を用いれば視覚的に自分が「網羅」している強みをアピールできてしまうのです。
■組織内でのポジションの変遷を伝える資料
前の勤務先で高い地位に付いていたことだけをアピールしても、相手に余り響くことはないでしょう。場合によっては「上昇志向が強いだけの野心家」だと思われかねません。大事なのは、何を思い、どうしてそこに至ったのかというプロセスです。加えて、自分が組織内でどのような方向を目指して努力していくのかもここでアピールしていきましょう。自身の業績を伝えることも大切ですが、「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせることが重要です。
管理職の経験がある方の場合は、このスライドを上手く活用することにより、管理職の面接官に対して親近感を醸成することも可能です。そんなケースでは、意識的に資料を作成してみてもいいかもしれません。
さまざまなテクニックを紹介してきましたが、つまるところパワーポイントの最大の強みは「複数の情報をスライド一枚に圧縮できる」ことです。一つのスライドに複数の意味を持たせることを意識しましょう。内容のないスライドでは、かえってかさが増えるだけで読み手に苦痛を与えてしまいます。センスに自信のある方、この記事を読んでパワーポイントでの職務経歴書に興味を持った方、一度試してみてはいかがでしょうか?