「片付け」をすれば仕事が変わる!整理整頓はビジネスマンの必須スキル
「デスクが片付いている人は働いていない」一昔前には、そんな考え方もありました。でも時代は変わっています。かたづけの思考は「人を動かす為の力」であり、「時間を生み出し、コストを削減する為の先行投資」へとつながります。
今回は、ビジネスマン必見の「片付け」の持つメリットや、「デキる人のデスクはなぜ片付いているのか」についてお話しします。
■片付けは「物事を率先してできる人間」の証
片付けは、どちらかといえば億劫で敬遠されがちなことです。裏を返すとその片付けを率先して行う人には「実行力」が伴っているといえます。リーダシップは、口先だけではなく実行の伴った人間に宿る資質。片付いたデスクは部下や同僚、上司から「実行する人」という信頼の獲得につながります。
リーダーは人をリードする以前に自分をリードしなければなりません。いつも机上をひっくり返して探しものに時間を割く上司と、整然としたデスクで常に余力を感じさせる上司…あなたならどちらに付いて行きたいですか?
■デキる人のデスクが片付いている理由
必要最低限のモノのみが置かれたデスクは、人の目に美しく映ります。また職場のデスクは、片付けをした本人が見るだけではなく周囲からの視線も浴びる場所です。
片付いているということは即ち、不要なモノを処理し、必要なモノを適切に収納かつ管理を行い、なおかつその状態を維持しているということの証拠。「デキる人のデスクが片付いている」のではなく、「片付いたデスクがデキる印象を周囲に与えている」と形容するのが正しいといえるでしょう。
■物を積む事のデメリット
片付けができていない会社では、年末の大掃除の際に倉庫の奥に眠っていた備品がごっそり見つかる、何てことが往々にしてあります。使われていなかった備品は「備品自体のコスト」「収納スペース」「いざ必要となった時の探す時間」「探したり処理をする人件費」という4つの観点での「無駄」を生み出しているのです。
物を積むという行為は下に埋もれたモノを忘れ去らせ、さまざまな無駄を招き入れます。片付けは無駄に割かれるコストを削減し、今ある資源をより有効に活用することにつながるでしょう。
■片付けを浸透させるには「当事者意識」が大事!
「それでもやっぱり面倒くさい」と片付けを億劫に感じる人、「自分は片付けをするけど、職場のメンバーにも浸透させるにはどうすればいいのか」と悩む人がいるかもしれませんね。
組織に片付けの意識を浸透させるのにキモになるのが「当事者意識」です。片付けることで自分にどんなメリットがあるのか?組織的な利益だけではなく、自分にとっての利益として説明された方が納得しやすいものです。ちょっと具体的な数値で片付けのメリットを再確認してみましょう。
モノ探しによって一体どれだけの時間が失われているか計算してみます。例えば、1日当たりモノを探す為に20分使っているとしましょう。(とある従業員25名の会社におけるアンケートの平均値は26分です)就業日数を264日と考えると、年間88時間を探し物に費やしていることになります。1日8時間勤務の会社なら1年のうちの11日。大型連休か毎月1日のお休みが取得できそうです。
探し物をする時間のもったいなさも、こうして計算してみると「無駄にしている」感じが強くしますよね。もちろん企業にとってはダイレクトに金銭的な損失です。時間や利益の損失を「可視化」することが意識改革の第一歩にはなるのではないでしょうか。
片付けは、時間を生み出すために行う「投資」です。片付けがしっかりできていれば残業も減り、自分のプライベートな時間、スキルアップや趣味に割く時間も大いに増えることでしょう。加えて片付けや整理整頓が継続し習慣となれば、周囲からの信頼の獲得につながり、仕事も効率化されるといいことづくめです。
今日から始められる「片付け意識改革」。まずは自分のデスクから、始めてみませんか?