正社員1本はもう古い?成長したい人は副業・複業でスキルアップ!
働き方改革に伴う同一労働同一賃金の導入により、正社員中心の人事制度が見直され、複業・副業といった他の働き方についても注目が集まりつつあります。働き手における正社員以外の割合は現在約4割。倒産やリストラの増加により、終身雇用制度の基盤も揺らぎつつある中、一社のみで仕事をする「正社員」をリスクと捉える若者も増えてきました。
「正社員で経験を積んでから」は遅い?
従来は若手の頃は正社員として修業を積み、40代以上でフリーランスになるエンジニアが多くみられました。近年企業とフリーランスエンジニアを結ぶ仲介大手への登録者に20代の割合が急増しつつあり、今ではなんと登録者の4割近くまで増加しています。
クラウドソーシングの大手であるランサーズによれば、日本のフリーランス人口は3年で約2割も増加し、1119万人にも上っています。また、正社員として勤務しつつ、副業でフリーとして働く人も急増しているようです。
エンジニアの働き手は不足しているため、強気にフリーランスで稼ぐスタンスが通用するようになってきました。年功序列制度の見直しがすすむ昨今、長く働いているからといって高い賃金が保証されるわけではない=「正社員でみんなと同じように働いても差がつけられない」というのが正社員でいることの大きなネックだと考える人が増えています。
会社と正社員契約を結ぶ理由は、「年功序列による出世」から「人脈作りや経歴への箔付け」へと変化しつつあるのです。
複業・副業推奨で社員の成長をバックアップ!
また、働く人々の意識の変化を受けて、社員の成長意欲を促そうと「複業」を奨励する企業も増えています。
スープ専門店「スープストックトーキョー」を経営する株式会社スマイルズは副業で起業した社員に給与を2年間出すという驚きの制度を導入しています。社長の遠山正道氏曰く、「新しいことを仕掛ける社員の活力にこそ投資したい」。企業の成長には社員の成長が不可欠であるという広い視点と、企業として意欲ある人材を大切にする姿勢が感じられます。
また働き手の正社員への拘りが薄れたことにより、企業は転職も辞さない優秀な社員を「囲い込む」ことが難しくなりました。そのため、優秀な社員にあえて「複業」を促し、束縛するのではなく、さらなる成長に期待するという新時代的な手法に着目する企業が増加しています。
複業でパラレルに稼ぐ
これからの時代、正社員になったからといって必ずしも生涯安定した収入が保証されるとは限りません。パラレルワークや複業・副業でさまざまな稼ぎ方をするためには、自身の市場価値や”時価”を正確に把握し、自らスキルアップの為に仕事を選んでいく必要が出てくるでしょう。
一社に生涯勤め続けるキャリアが現実的ではなくなってきた今、働き手側には「どこでも通用するスキル」つまり、自分の専門分野にのみ特化した知識ではなく、ある程度応用の利く複数分野に跨るような知識が求められるようになります。
ひとつの会社で、ひとつの役割を全うする従来の働き方が変化しつつあります。「自分の価値を高め、どこででも通用する能力を身につけたい」と思ったら複業・副業といったパラレルワークが効果的。これからの時代に備え、人材としての「自分磨き」にトライしてみませんか?