キャリアチェンジは必須!「ヒトの寿命」と「企業の寿命」の関係
人生100年時代、という言葉も聞きなれた気がします。2019年7月に発表された日本人の平均寿命は、男性81.25歳、女性87.32歳で過去最高を更新しました。厚生労働省の担当者によれば、「医療水準や健康への関心の高まりの結果とみられ、まだ延びる可能性がある」そうです。
寿命が延びるのは良いことですが、人は何歳まで働くことになるのでしょう?過去には「60歳で引退、その後は悠々自適」という時代もありましたが、現代においては、もはや「夢」ですよね。
企業や事業の寿命って?
「企業の生存率」というデータが2011年の中小企業白書に掲載されています。起業したのち、生き残っていた企業の割合は3年後に7割、20年後には約5割。ひとつの事業を存続していくことはなかなか難しいことのようです。事業会社に雇用される、自分で事業を行うなど働き方はさまざまですが、「変化」への対応が必要なことは確かだといえるでしょう。
アメリカの代表的な株価指数を構成する500銘柄の構成企業の寿命も、1960年代には約60年だったものが、近年では20年足らずに短縮しているそうです。経済環境の変化のスピードが加速したことにより、事業が生まれたり消えたりする速度が早まっています。
生涯一社に勤めるってあり?
人の寿命がどんどん延びていくのに比べ、事業は短命化…ほとんどの人が働く期間は、企業の平均寿命よりもかなり長いという時代がやってきました。「新卒で就職した企業1社だけに生涯勤める」ということはむしろ珍しくなるでしょう。つまり、何回かのキャリアチェンジは当たり前になるということ。変化に柔軟に対応できないタイプの人にとってはリスクが高まります。
「この道ひとすじ」は価値でもありますが、これまで「節操がない」とみられていた、さまざまな仕事に関わりたがるタイプの人の評価が上がる時代になるかもしれません。少なくとも「今の仕事をずっとできる」とは思わない方がよさそう。じっと留まる人を抱える企業は、それこそ長続きしないでしょう。
攻めのキャリアチェンジを!
いやおうなく働く期間が長くなる時世。いきいきと、自分らしく働くためには「やむなく」ではなく「積極的に」転職を含むキャリアチェンジをしていく必要があります。平均寿命の折り返し地点、ぜひ40代になったら次の30年を意識してください。転職コンサルタントにこれまでの職務経歴の価値を評価してもらい、自分の市場価値を把握するのもおすすめ。自分自身の価値を高めるために、今後身に付けていくべきスキルの洗い出しや自分の望むキャリアチェンジに必要な要素に気づくことができます。