「若い人」が本当に必要人材?
以前、人材会社に勤めており、アルバイト採用のサイトを運営していました。その中で、お客様のお話を伺う機会も多く、多くの企業で「若い人が欲しい」という声をいただきました。
「若い人が欲しい」理由は、「仕事を早く覚えてくれそう」「素直に言うことを聞いてくれそう」「活気がありそう」などさまざまかとは思いますが、たいていは「○○そう」というイメージであることが多く、明確に「若い人」でなければいけない理由はありませんでした。
と言いつつも、実際自分がマネージャーとして自身の部署の採用をしていたときは、同じ経験なのであれば若い人が良いという暗黙のイメージのようなものを抱いていたことに思い当たります。
実際のところ、なぜ若い人の方がいいのか?正直、自分自身についての考えを深掘りしてみても、「若い人がいい」というはっきりした理由は見当たりませんでした。
20代を採用しても、すぐに辞めてしまう人ばかりだったり、やるべきことはとりあえず置いておいて自分のやりたいことを振りかざす人が多かったり、苦労したことは数えたらキリがありません。では30代を採用すればそんなことはないか?と言えば、やはり同じようなことが起こりました。
一方40代の中高年を採用したとき、自分のやりたいこと、やり方にこだわっているかと思いきや実はそんなこともなく、今までの経験から「仕事は仕事」と割り切っている人や、「最後の転職」と真剣に仕事探しをしている人が多いためか、真摯に仕事に取り組んでくれる人が多かったように思います。
もちろん、20代30代にもいい人材がいることは事実です。しかし思いのほか、「仕事を覚えるのが早い」「柔軟な対応ができる」「積極的に動いてくれる」といった資質は、年を重ねた人の方に当てはまることが多いのではないか?とも感じます。
(ライターK)