視点を変えると夢が叶う?
私の母は65歳まで経理の仕事をしていましたが、30代の頃からよく「将来は総菜屋をやりたい」といっていました。70歳を過ぎ、その夢は実現することなく終わりましたが、現在シルバー人材センターに登録し、共働きの家庭などにご飯を作りにいっています。
そんな母がポツリと「形は違うけれど、夢が叶っているのよね」といいました。よくよく話を聞いてみると、母は人にものを作って食べさせることに幸せを感じ、それを形にする手段が総菜屋だったということがわかりました。惣菜屋ではないものの、人にご飯を作ってあげる仕事に就き、遠回りだけれど夢が叶ったというのです。
40代も過ぎると、いろいろと自分のやりたいことが整理されてくると思います。しかし、それは本当にやりたことなのか?「手段」を「やりたいこと」と勘違いしていないか?自分のやりたいことの「目的」を今一度見つめなおし、それを叶えるための手段は無数にあるのではないか?ということを考えさせられました。
現在私は、オンラインを通じた依頼に応じて日本語教師をしています。中学生の頃から就職をして社会について学んだ後は塾の先生になりたい、という夢がありました。「塾の先生になりたい」というのが夢だと思っていたのですが、なぜそう思ったのかを考えてみれば、私に勉強の楽しさを教えてくれたのが塾の先生であり、私も学ぶ楽しさを人に教えたい、ということが目的だったことに思い当たりました。
実際、まだまだ私自身については「夢が叶った」という段階ではありませんが、やりたいことの目的を見直し、手段はほかにもあるのではないか?と視点を変えてみると新しい世界が広がるかもしれません。
(ライターK)