今こそ求められるミドルマネージャーに必要な資質と能力とは
課長、部長クラスのミドルマネージャー採用が盛んになっています。背景には、社内でミドルマネージャーが育たず必要人員が不足している、新たな事業を始めるのにマネージャーが必要などの理由があるようです。
ではミドルマネージャーにはどのような資質や能力が求められているのでしょうか。労働政策研究・研修機構「人材マネジメントのあり方に関する調査 および 職業キャリア形成に関する調査」から探って行きたいと思います。
企業が管理職の育成・登用上、近年感じている課題を見てみると、最多は「世代等により管理職候補者の能力・資質にムラがある(質的確保が困難な世代がある)」、次に「管理職になりたがらない者や転勤の敬遠等で管理職要件を満たせない者が増えている」となっています。管理職になれるスキルを持った人物、管理職になりたいという人物の育成の難しさが感じられます。
将来の管理職や経営幹部の育成を目的にした「早期選抜」を行っている会社に早期選抜者を対象に実施している育成メニューを聞いて見ると、「多様な経験を育むための優先的な配置転換(国内転勤含む)」「特別なプロジェクトや中枢部門への配置など重要な仕事の経験」が続いています。
これらの結果をみてみると、特別なプロジェクトや中枢部門での重要な仕事の経験、そこでの成功体験は、ミドルマネージャーとしての資質をアピールするものとなるでしょう。
また、育成の難しさから管理職育成を担える人物が非常に優遇されると言えそうです。一方、スキルはもちろん必要ではありますが、豊富な経験を積むための異動・転勤を厭わないという思考が大切なこともわかります。
必要とされるスキルとフィットすれば、かなりの好待遇が見込めるミドルマネージャー採用。ハードルは低くはありませんが、採用が活発な今、目指すチャンスです!(ライター カトウヒロコ)