中高年マネージャー必読!アンガーマネジメントのコツ
組織に所属して働いていると、時折他人と意見が対立したり、ちょっとした諍いごとに巻き込まれてしまう…なんてことがありますよね?自分と相手の利害が食い違ってしまったり、理屈としては筋が通るものの感情的に許せない事柄だったり。少し考えてみればさまざまなシチュエーションが思い浮かぶと思います。
思わずカッとなってしまい、脊髄反射的に反応してしまうと、大変なことになりかねません。結果的に売り言葉に買い言葉の応酬となり互いに傷ついたり、部下に対してであればパワハラの事実を作ってしまったり。どんな結果にせよ、その光景を見ていた人にとってのあなたの株は暴落してしまうでしょう。そこで、今回は思わずカッとなってしまった時に「どう怒りを処理すればいいのか」についてご紹介します。
■カッとなっても「6秒」は我慢!
怒りという一見制御不可能なものにも、しっかりと脳科学的なメカニズムや対処法は存在するのです。怒りをコントロールするアンガーマネジメントという方法において、怒りのピークは「6秒」であるとされています。つまり、その6秒間をぐっと強く堪えれば、感情に任せた致命的な言葉を口にしてしまう可能性が大きく下がるのです。
メールなどを使用する場合も要注意です。特に夜中のメールには気を付けましょう。相手方のメールを見て、カチンと来てそのまま返信…なんていうのはもってのほかです。怒っている時は言葉遣いも稚拙になりやすく、もしお酒を飲んでいたりすれば、尚更感情的な文章になります。こういったケースの場合、その日は寝て翌日に返信するか、直接会って話す場を設けるなどした方がいいでしょう。
■リアルタイムでのコミュニケーションを心がける
メールでの注意点を述べましたが、どうにも怒りが拭えないケースならば、そもそもメールを使用すること自体を控えるべきです。顔を合わせて話す場合とは異なり、文章でのコミュニケーションというのは言葉遣い一つで相手の受け取り方が大きく変わってしまいます。メールでは相手の誤解を訂正することも出来ず、致命的な食い違いが発生してしまう可能性があるのです。
基本的に怒りを感じて相手に抗議や叱責を行う場合は、一度クールダウンタイムを設けた後、直接会って話すか、電話、チャットツールなどリアルタイムで対話が行える状況で話し合う方が良いでしょう。
■自分の感覚ではなく、事実を精査することが大事
人は怒りを感じると、本当に伝えるべき事実より、感情を優先してしまいがちです。でも、職場で激しく怒りを露わにすればあなたの評判は落ち、思うように事が運ぶどころか周囲から敬遠されてしまいます。怒りを感じたときの正しい主張の仕方とはどのようなものなのでしょうか。
まず、大事なのは相手に自分が怒りを感じる点、納得がいかない部分をしっかりと事実として伝え、共有することです。その際、自分の感覚ではなく、客観的な事実として述べることを心がけましょう。ひょっとすれば、相手にも事情があるケースや、落ち度がないといったことがあるかもしれません。冷静な事実の共有こそが、円滑なコミュニケーションの要なのです。
■相手に恥をかかせる行動は絶対にNG
これはビジネスだけでなく、人間関係においてタブーなことです。例えそれが事実だとしても、大勢の面前で相手に恥をかかせるような発言をすれば、相手は自分を敵だと見なし、そうなれば関係の修復はもはや困難でしょう。
仮に強い言葉を使わなければいけない場合は、人前での会話は避け、本人を呼び出し当事者だけで話せる場を設けるのが無難です。さらに、衆目を集めた場面での叱責というのは、相手に不当な苦痛を与えるということでパワハラに認定されかねません。相手の面子を気にするのはビジネスにおいては基本的な事柄です。大切なことなので、ぜひ常に意識しましょう。
いかがだったでしょうか?実際に怒りを感じた時にセーブするのは困難かもしれませんが、「6秒堪えよう」と具体的な意識をするという方法ならば実践できるのではないでしょうか。ぜひ自分の「怒りを覚えた時の対処法」を見直し、管理してみてください。