管理職経験が無いとだめ?40代からの転職に必要な「マネジメントスキル」とは
40代以降のミドル層が組織の中で求められる力のひとつが「マネジメントスキル」です。管理職スキル、とも言い換えられますが必ずしもマネージャーの役職を経験したことをさすわけではありません。中高年に求めれられるマネジメントスキルとは何なのか、転職時にどうアピールすればいいのかを考えてみましょう。
マネジメントスキル5つの力
管理職スキル、マネジメントスキルは総合的なものです。わかりやすく、いくつかの要素に分解してみましょう。
①課題を考え、目標を設定する力
成果をあげるために何をすればいいのか、現場が動けるよう具体的に設定する能力です。自分が関与する組織の大きさによって変わりますが、企業であれば経営層の考えをかみくだき、実践できる課題や目標にする必要があります。
②計画を管理し、すすめる力
目標を設定したら、到達しなければなりません。成果をあげるための計画をスケジュール化し、実際におしすすめる力が必要です。全体や個別のさまざまなポイントで進捗をチェックし、ゴールに向けプロジェクトをすすめていきます。
③部下の状態を把握する力
計画が順調に進んでいるように見えても、実際に業務にあたるメンバーが無理をしていたりすると成果を上げ続けることは難しくなります。数字や結果だけでなく部下の様子もつかんでおく必要があります。
④部下の能力を引き出す力
チームメンバーの成長を促すことができれば、大きな成果につながります。部下それぞれにやりがいを持たせ、目標を提示しながら励ます力が求められます。
⑤分析力や判断力
組織のおかれた状況を分析し、想定外の事態や変化に対応する能力もマネジメントスキルの重要な力。チームが向かう方向を常に明示し、メンバーが迷いなく仕事に専念できるよう導く力です。
役職についたことがなくてもアピールできる!
①~⑤のマネジメントスキル、全て「自信がある!」と言い切れる人は多くはないかもしれません。ですが、社会人として20年近く仕事をしていれば、いくつかのポイントにおいて「得意だ」「成功体験がある」と語ることはできますよね。
例えば個別のプロジェクトリーダーをつとめたり、主任のような立場で他の人と関わった経験はありませんか?ただ「部長職でした」という肩書よりも、実際に「何をしてきたか」「組織や他のメンバーにどんな影響を与えてきたか」を採用企業の期待やニーズに合わせてアピールしてください。そのためにも5つの力から特に自分が優れていると思うものについては実績を、あまり自信がない点については整理した課題観と対応策を話せるようにしておきましょう。
ミドル層以上の中途採用には、若い世代とは異なる期待がかかります。プレーヤーとしての実力やスキルがあることは大前提。そのうえで若手社員や組織全体に好影響を及ぼす人を採用したいと考えているのです。役職経験がないから…と臆せず、信頼を感じてもらえるよう堂々とアピールしてください。